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子宮系の体の異変は、実は多くの女性が患っていると言われています。子宮筋腫は30代の女性は女性の5人に1 人はなっているというから、結構多いですよね。
閉経後はその他にも卵巣嚢腫、子宮体がん、子宮内膜症などの体の異変にも注意が必要です。それぞれの体の異変の症状を知って、早めに対処できるようにしておきましょう。
閉経後の子宮筋腫の症状はどうなる?
子宮筋腫は女性が発症する体の異変の中でも頻度の高い体の異変です。特に30代の女性で多いと言われています。特に治療する必要はありませんが、子宮筋腫の大きさによっては他の臓器の圧迫、不妊症の原因にもなってしまいます。
子宮筋腫の治療って必要?
子宮筋腫をこれまで治療せずにきた人もいるかもしれません。特に、閉経が近い女性の場合はほとんどが経過観察となります。それは、閉経後に自然治癒する可能性が非常に高いためです。
閉経後に子宮筋腫を発症することもある?
子宮筋腫は女性ホルモンのエストロゲンの影響によって大きくなっていきます。ですから、女性ホルモンの分泌が少なくなった閉経後に発症するということはありません。
もし、閉経後に子宮筋腫が発見された時は、閉経前にできたものだと言えます。閉経後の子宮筋腫は次第に小さくなっていくので、特に治療は必要ないようです。
卵巣嚢腫は閉経後にどう症状が変わる?
卵巣嚢腫とは卵巣にできた腫瘍のことです。多くの場合は良性腫瘍ですが、閉経後にはどんな変化が見られるのでしょうか?
悪性腫瘍に変化する可能性も!
卵巣嚢腫は、そのうちの10%が悪性腫瘍だと言われています。そのため、若い時でも検査をして悪性であれば、治療が必要です。悪性腫瘍になるということは、つまり「卵巣がん」ということです。
閉経後は悪性腫瘍になる可能性が高くなる!
卵巣腫瘍の悪性化は年齢が高くなるほど、その確率も高くなります。閉経前と閉経後ではかなりの差があります。
・閉経前:10%
・閉経後:45%
このように、閉経後は約半分近くの卵巣嚢腫が悪性腫瘍に変化してしまう可能性を秘めています。これまでに卵巣嚢腫があると言われていた人や、閉経後に下腹部痛を伴う不正出血などが起こった時は早めに婦人科で相談しましょう。
閉経後に多い体の異変!子宮体がんの症状は?
子宮体がんは子宮の内側に発生するがんです。がんですから、命にかかわるものであり見つかった場合は治療が必要です。
40代~50代に多い子宮体がん
子宮体がんはちょうど閉経を迎える時期である更年期に発症しやすいと言われています。そして、さらに高齢になればなるほど発症率も高くなります。
子宮体がんの症状って?
子宮体がんの特徴として、不正出血があります。特に、閉経後に不正出血を起こした場合は注意が必要です。また、おりものが茶色くなっているときも子宮体がんのサインである可能性があります。このような症状が見られたら、すみやかに婦人科を受診し検査を受けるようにしましょう。
子宮内膜症は閉経後に症状が良くなる?
子宮内膜症も、子宮筋腫に続いて女性が発症しやすい体の異変の一つです。子宮筋腫は、閉経後に自然治癒していきますが、子宮内膜症はどうなのでしょうか?
子宮内膜症って?
子宮内膜症とは子宮の内膜以外のところ(卵巣、卵管、肺など)に子宮内膜ができてしまう体の異変です。そのため、酷い月経痛を起こし、月経困難症や不妊の原因にもなっています。
肺に子宮内膜ができていると月経(生理)が起こるたびに吐血する…なんていう症状が出ることもある体の異変です。この子宮内膜症の原因も、子宮筋腫と同様に女性ホルモンのせいだと考えられています。
閉経後は子宮内膜症の発生率は低くなる
子宮内膜症の治療には「偽閉経療法」といってわざと閉経状態をつくることによって、女性ホルモンの分泌を抑える治療が行われることがあります。
ということは、閉経後は子宮内膜症の症状は改善していくということです。さらに、閉経後に新たに子宮内膜症を発症するということもほとんどなくなります。
このように子宮や卵巣の体の異変は、女性ホルモンが影響していることが多くなっています。そのため、閉経後は症状が改善していくことが多いのです。
しかし、卵巣嚢腫や子宮体がんのように、悪性腫瘍であれば閉経後、閉経前問わず早期に治療が必要です。体の異変のサインとして、下腹部痛や不正出血、茶色のおりものなどがありますので、このような症状が出た場合は、閉経後であっても婦人科にいって一度検査をしてもらうことをおススメします。