パーキンソン病だと判明した場合に直面するのは、今後どうやっていくかという問題です。治療の内容、介護、今後の仕事といった悩みが多く発生します。ですが極度のストレスは悪化の要因となるので、周囲と相談しながら決めていってください。
パーキンソン病について
パーキンソン病になっても仕事は続けられるのでしょうか?
同じ体の異変で定年まで仕事を続ける人は数多くいます。社会参加を続けることで症状の悪化を防ぐ傾向もあるので、あわてて退職せずに上司や家族、担当医とよく相談してください。
手術を受けないとよくなりませんか?
パーキンソン病の手術は、完治させるためのものではありません。症状の改善が見られる人がいる一方、手術後に寝たきりになるリスクもあることを理解してください。
パーキンソン病 手術
パーキンソン病の手術は、2000年以降は保険適用がなされるようになりました。手術によって症状の改善が著しい場合もあるので、家族や医師とよく相談して検討してください。
破壊術は、症状に関連する脳細胞の一部を破壊する手術です。脳深部刺激療法は、脳に電極を埋め込む手術となります。埋め込んだ電極から電気刺激を与えて症状を調整する治療法となります。
パーキンソン病 介護
パーキンソン病患者の介護は、家族の協力が必要です。なぜなら、この体の異変で最も問題となるのがストレスと安静の二つなのです。
初期は特に家の中にこもりきりにならないよう、社会との関わりを続けさせる手助けをしましょう。国や自治体の公的支援を調べて、周囲も含めた負担を軽減してくださいね。
患者も介護者も、ストレスを一人で抱え込むのが最も問題となります。様々なサービスやネットワークを調べて、この体の異変と付き合っていってください。
パーキンソン病 若年性
パーキンソン病は中高年以降、特に高齢者に発症しやすい体の異変です。ですが、40歳以下でも発症する場合があり、若年性パーキンソン病と呼ばれています。若年性であっても特に症状には違いはありません。
中高年の場合は環境要因や生活習慣が原因と言われていますが、若年性の場合は遺伝要因が関係してきます。病状の進行が緩やか、認知障害が見られない、幻覚や幻聴の頻度が高いという特徴があります。
パーキンソン病 ウェアリングオフ現象
パーキンソン病が進行すると、薬が効く時間が次第に短くなります。そうすると、次の薬を飲む時間が来る前に効果が切れるようになるのです。
このような状態をウェアリングオフ現象と呼びます。薬が効いて症状がよくなった時間と効果が切れて症状が現われた状態を一日の内に繰り返します。患者の日常生活に支障をきたすため、治療に際して大きな問題となります。
パーキンソン病 iPS細胞
京都大学iPS細胞研究所では、iPS細胞を使ったパーキンソン病の治療研究を開始する予定があります。iPS細胞から育てた細胞を移植して、脳の機能を回復しようとするものです。
iPS細胞は様々な細胞に変化して、一度損なわれた臓器を補う役目を果たします。患者の血液を使ってiPS細胞を作り、神経細胞へと成長させてから患者に移植します。細胞を移植することで、脳内で減少しているドーパミンの量を増やしていきます。
パーキンソン病と生活していく
現代日本では、50歳程度ならまだこれからの人生だって長いはずです。そんな中で難病になったと判明したら、悩みも深くなることでしょう。
ですが、うまく付き合っていけば体の異変にかからないのと同程度に生活していけます。悩まずにいるのは難しいですが、今後どうやって体の異変と付き合いながら生きるか考えてください。